政策秘書のお仕事福本容子

私の友人に自民党の元大物議員の政策秘書を経験した男がいる。彼の場合は、純粋な政策立案に携わっていたので、政策秘書というのは文字通りそうなのだと思ったら、今回の豊田議員のケースで、政策といいながらそうでもないということが発覚した。以下、政策秘書の実態について毎日新聞の福本容子論説委員が取り上げているので紹介します。

堂としたハゲはカッコイイ運動を細と展開してきた筆者にとって、とりわけショッキングだった。豊田真由子衆院議員が50代の男性秘書に浴びせたこのハゲーー!。

ショッキングなことは暴言、暴行以外にもある。政策秘書という被害者がさせられていた仕事だ。

週刊新潮の記事によると、豊田議員は、多くの支持者にバースデーカードを贈っていて、その宛名書きなどを部下にさせていた。間違った相手への発送が分かり、議員が謝りに赴く。政策秘書はミスを責められ、同行させられ、運転手をしていた。

政策秘書が。

彼らはその名の通り、政策の面で議員を支える専門職。昔はいなかった。誕生の背景はというと。

事務補助員という名で始まった日本の議員秘書はもともと地位が低いうえ、給料が税金で賄われる公設秘書は議員1人当たり1〜2人とさみし過ぎた。

これじゃ、いつまでも官僚に政策を握られっぱなし。アメリカの上院議員なんか、1人に平均30人以上のスタッフがいて、法案作りのプロから広報、雑用係のインターンまで、仕事が細分化されている。

日本はあんまりだ、となって、1993年の法改正で、政策に専念する政策秘書の設置が決まった。

年齢や勤続年数にもよるけれど、年収は1000万円にもなる。議員が直接の上司だけど、給料は税金だから、あなたや私に雇われている。

その国会議員の政策能力アップに欠かせない人材が、運転手やバースデーカードのお手伝いをさせられていた。

さて、豊田さんのとこだけ?

政治アナリストの伊藤惇夫さんに聞いてみたら、国会議員政策秘書の多くが、電話番や運転手、その他雑用係をさせられている。実際の仕事と本来の仕事には、大幅なズレがありますって。

ズレは採用面でも。本来は難しい試験に合格した専門家のはずが、抜け道があり、実際は政策のプロでも何でもない人がいっぱいらしい。

政策重視の議員が増えるのが先か、政策通の秘書が先か。答えは、どっちも。議員の数を減らしてでも本来の政策秘書を10倍くらいにする。彼らを立派に使いこなせない人は当選させない。絶叫を非難して終わり、じゃ変わらない。論説委員